World Flower Council(WFC)という「花を通じて平和を」という国際団体があります。アメリカに本部があり40か国以上の方々が在籍しています。花業界の方が多いのですが,花を愛する人ならだれでも入会できます。メイン活動は毎年行われるサミットと呼ばれる世界大会です。オリンピックのように開催国が毎回変わり,たいてい4日間にわたって開催されます。初日は夜のウェルカムパーティーで始まり,2日目は観光,3日目と4日目はショー,そして最後にガラパーティで締めくくります。世界中から集まった人たちが一緒に花を活けながら楽しく過ごせるように,スケジュールが組まれます。私は会員になって20年経ちますが,世界中に友人ができました。
今回は2004年ラトビアで開かれたリガサミットのpart1を綴りたいと思います。
ご存知ラトビアはバルト三国の一つで,(他2つはエストニア,リトアニア)隣はロシアです。私はリガサミットの後にサンクトペテルブルクでのインターナショナルフラワーショーに出るというスケジュールでした。日本~フランス~ドイツ~ラトビア~ロシアからまた逆コースで帰国しました。リガからサンクトペテルブルクへは寝台電車で行ったのですが,深夜に電車内でパスポート検閲税関を体験しました。一人では不安ですが,WFCロシアメンバーがサポートしてくれました。
リガに話を戻しますね。ラトビアの首都リガについてびっくりしたのは,お洗面の鏡の位置がとても高いことでした。ラトビアの女性たちは背が高い,おまけに美人で肌がとてもきれいです。北欧の空気の賜物かなあと思いました。身長150㎝の私はお洗面では不思議の国にいる感じがしましたが,これがサミットのネームタグです。ウーマンパワーの国らしいですよね。もうボロボロですけど,お気に入りなのでお花のツールバックにずっと下げています。
サミット会場はリガのCity Hall,いわゆる公民館です。地元の文化会館よりもドラマチックな建物です。下の写真はショーの会場風景ですが,こんなステージでショーをしたなんて自分でも驚きです。(ショーは次の機会に。)
ガラパーティの会場はフロアが変わりますが,まるで貴族の舞踏会ですよね。こういうところで国際的なマナーを学ぶことができます。When in Rome, go as the Romans do. (郷に入れば郷に従え)若い方はどんどん世界へ出ていくといいと思います。ただし,礼儀作法を身につけてからね(笑)
ガラパーティ会場前から ガラパーティ会場
パーティの生演奏は女性バンドです。当時の首相も女性でしたから,本当に才媛の国だと感じました。
今回どうしても見ていただきたいのがこれです。フラワーマウンテン。
こうやって町の中心につくるのですけど,町中の人たちがお花を1本ずつ持ち寄ってお花の山を作ります。祈りながらひとり1本ずつ捧げるそうです。知らない人同士が協力し合って大きなことを成し遂げる,素敵な国民性だなあと思います。
WFCメンバーもパーティの後,ドレス姿のままお花を捧げ祈りに行きました。
花を捧げる 花を捧げる 花を捧げに行く筆者 花を捧げた後
お気づきになりました?私たちが持っている花です…。パーティのテーブル装花がガラスベースに花丈をそろえた投げ入れのデザインでしたね。そうなんです。ガラパーティのテーブル装花はフラワーマウンテンに使用するためだったんです。余談ですが,パーティ装花も主旨を考える必要がありますよね。私もお客様が持ち帰ることができるように,たくさんのミニブーケでセンターピースを作ったことがあります。
フラワーマウンテンのそばでは,生演奏もありました。
次に控えるサンクトペテルブルクでのショーでも実感しましたが,このサミットで「花と音楽」は切り離せないと確信しました。1+1=100くらいになるかも。。。そのうえ,それが日常となっているこの国の人たちの芸術性の高さといったら。。
フラワーマウンテンにみた「1人一つが集まれば大成す」と「花と音楽のハーモニー」,私のフラワーライフの姿勢を確たるものにしてくれました。昨年,Juliaのショーで生演奏をお願いしたのもこういうspiritがあるからです。
Thank you, 2 Ilzes, hostesses of Riga Summit. May you spend happy days in safe.
The article is dedicated to Dean
緊急事態宣言も5月末まで延長されました。皆様がお健やかにお過ごしになりますように。
Praying for peace through flowers.